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残穢 配ってはいけない破片

昨日、職場に上部機関から職員数分の小さな“コンクリート破片”が送られてきた。1つずつチャック付きビニール袋に入れられ、説明文が同封してある。

実は仙台市にある上部機関の本庁舎(昭和29年築)が、この度、老朽化のために取り壊しされだが、これはその躯体のコンクリート破片なのであった。

どうしてその破片が配られることになったのかといえば、同封されていた説明文には

「(庁舎として)幾度の地震にも耐え続け、職員と共に闘ってきた同志であり、(その破片は)心強いお守りとなるこでしょう。」

とのこと。全職員に配布されるとのことだ。

上層部の誰がそうしたアイデアを出したのかわからないけれども、個人的にはこれはちょっと感覚が違う。

まず、神事と関係のないアイテムは“お守り”にはなり得ないと思っている。

それに仮に“形見”や“記念品”の意味であれば、形がそれなりにキュートであってほしい。これではなんの加工もされていない単なるコンクリート片。

トンネル工事などでいわゆる“貫通石”という記念アイテムがあるが、これはトンネル工事での貫通の際に出た地下鉱物なので、それ自体に価値があるし、石の破片の姿をしていても違和感はない。

ところが、今回のこれは、庁舎の躯体という建築物であったものを解体工事に伴いバラバラに砕いたもの。

そうして壊したものを壊れた形のままで「(庁舎として)幾度の地震にも耐え続け」と説明して職員に配布するのはおかしくはないだろうか・・・

・・・などと考えていたら、再任用で働いているベテランのKさんが、

「あの庁舎のものだなんて、気持ち悪くてもらいたいとは全く思わないですよ。」

と話し出した。Kさんの語った話とは・・・

(続く)