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2-4 ジャネット

2-4 ジャネット

フェイスブックの友達だったジャネット。フィリピンのダバオ出身で、私がダバオに行ったら観光ガイドすると言っていた。その当時、ダバオに行くことなど考えもしなかったが、一度フィリピンに行ってみたいと思っていたから、その時には案内を頼むとか返事をしていた。

彼女は白河のマカティというお店で働いた事があり、私もそのお店に何回か行った事がある。そのつながりでフェイスブックの友達になった。日本にタレントとして来たことのある女の子とフェイスブックで友達になることは多い。大抵は彼女の働くお店に来るようにと営業活動を受ける。

彼女の場合も似たようなもので、ダバオまで呼び込もうとしたのだろう。しかし当時、ダバオに行く金と暇があったら、スイスに行くために使わなければならない状況にあったから、それに応えることは出来なかった。それに彼女は可愛いのだけれど、色黒の南方系の顔立ちで、私の好みとは少し外れていた。何万円もかけて、ただ会いに行く気にはなれなかった。

ある日突然ジャネットから連絡があった。日本に来たという。当然タレントとして来たと思っていたから、どこのお店で働いているの?と聞いた。白河のマカティはタレントの女の子が逃げるという不祥事を起こし、閉店してしまっていた。

余談だが、逃げたタレントを扱っていたエージェントは逃亡女を必死に探した。彼女には50万円という懸賞金がかけられた。結局彼女が捕まったのかどうかはわからない。タレントとしてのビザは在留期間が短い。在留許可変更をすぐにしなければ、オーバースティとなってしまう。

彼女が思いつきで逃げるということは考えにくい。オーバースティとなってはまともに働けない。すると、陰で糸を引いた男、あるいは組織がいたんじゃないかと思う。新たに偽装結婚などをさせて彼女を縛って、どこかで働かせているんじゃないだろうか。彼女にとっても、より長期間働けるのだからメリットがある。

タレントの逃亡というのは珍しい事ではないらしい。それを起こされるとエージェントは打撃を被る。次からのタレントビザ申請にも響く。そこで、エージェントは逃亡防止の為にタレントの外出を制限したり、パスポートを預かったりする。また、相互監視させるため、タレント同士を相部屋に住まわせる。これが人権擁護団体からは問題視され、かつて奴隷的労働に従事させているなどの批判の要因となった。

話しを戻す。ジャネットは日本には来たが、夜のお店ではまだ働いていないと言った。そして、誰にも話さないでね、との前置きで、実は偽装結婚して日本に来たと言った。

偽装結婚で日本に働いている子は前も知っていたので、あまり驚きはしなかった。ああ、この子も危ない橋を渡って日本に来たか、と思ったくらいだった。

(お店と女の子の名前は全て変えてあります。)