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白い鳩

幼少の頃に読んだ絵本。

タイトル・作者 覚えていない。

(タイトルは「しろいはと」だった気もするが、違うかも)

主人公はまだ幼い少年。

父は仕事で遠くに行っていて、母親と二人暮らし。

少年は絵を描くのが好きで、特に好んで鳩の絵をよく描いた。

母親はいつもそれを褒めてくれた。

しかし住んでいた町に異変が起こる。

大火事になって人々は逃げまどい、少年は母親とはぐれてしまう。

大人は自分たちのことで手一杯で、少年の面倒など見てくれない。

結局彼は、幼いながらも知恵を絞り、一人サバイバル生活を始める。

そうしながらも、この絵を見たらお母さんが気づいてくれるはず、

と鳩の絵を描き続ける。

少年は幼すぎて状況がわかっていないが、読者にはわかる書き方をされている。

時代は戦時中。町の大火事は空襲によるものだった。

父がいないのは兵役についていて、とうに戦死したから。

母も空襲で死んだが、少年はわかっていない。

知らぬ間に終戦になり、主人公はそれもわからず、

迎えに来る者などいないのに、目印の鳩を描き続けている。

ラストは、行きずりの親子が、地面にひたすら鳩を描く少年を見て、

「あの子は戦災孤児よ」というようなことを言って物語は終わる。